Column
;介護しやすい家を実現する間取り設計の工夫とは?失敗しないためのポイントも解説
2026/1/15
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;2026/1/15
人生の新たなステージを迎えるにあたり、住まいをより快適で安心できる空間へと整えたいと考える方は少なくありません。
特に、ご家族の介護を見据えた家づくりや、現在の負担を軽減するための工夫は、日々の暮らしの質を大きく左右します。
住まう人、そして支える人双方にとって、ストレスなく、そして安全に過ごせる住環境を実現するためには、どのような設計や設備が有効なのでしょうか。
今回は、介護しやすい家を実現するための具体的な設計ポイントから、負担軽減に繋がる間取り・設備、そして後悔しない家づくりのための注意点までを詳しく解説します。

介護しやすい家の設計ポイント
バリアフリー設計で移動の安全性を確保する
介護しやすい家づくりにおいて、最も基本的な要素となるのがバリアフリー設計です。
これは、高齢者や身体の不自由な方が安全かつ快適に移動できるような住環境を整備することを指します。
具体的には、床段差の解消が挙げられ、玄関、廊下、居室、水回りなど、家中の段差を極力なくすことで、つまずきや転倒のリスクを大幅に低減できます。
また、廊下や階段、浴室、トイレなど、人が移動する主要な箇所には、適切な位置と強度を持つ手すりを設置することが不可欠です。
床材についても、滑りにくい素材を選定することで、濡れやすい場所での転倒事故を防ぐことができます。
これらの対策は、ご本人の自立を支援するだけでなく、介助を行うご家族の負担軽減にも直結します。
回遊動線で生活空間の効率を高める
介護負担を軽減し、日々の生活をよりスムーズにするためには、回遊動線を意識した間取りが有効です。
回遊動線とは、家の中の特定のエリア(例えばリビングや廊下)から、複数の部屋や設備を経由して元の場所に戻れるように繋がった通路のことを指します。
この動線が確保されていると、例えばキッチンから洗面所、リビングへと無駄なく移動できたり、複数の人が同時に異なる目的で動いても動線が交錯しにくくなったりします。
これにより、移動にかかる時間や労力が削減され、生活全体の効率が向上します。
特に、介護者が移動する際の負担軽減や、ご本人が少しでも自力で移動する際の安全確保に繋がるため、重要な設計コンセプトとなります。
広めの廊下やドア幅を確保する
介護が必要になった場合、移動経路の幅は安全性を確保する上で非常に重要な要素となります。
廊下は、車椅子や歩行器がスムーズに通行できる十分な幅を確保することが推奨されます。
一般的には、最低でも80cm以上、可能であれば90cmから100cm程度の幅があると、介助者が横について歩くスペースも確保でき、より安全性が高まります。
また、ドアの幅も同様に重要であり、車椅子が通過できる幅(一般的に75cm以上)を確保するか、引き戸を採用することで、開閉スペースの制約を受けにくく、より広い通路幅を確保しやすくなります。
ベッドなどの大型家具を搬入する可能性も考慮し、将来的なことも含めて検討することが大切です。

介護負担を軽減する間取りや設備は何か
手すりの設置場所と種類で安全な移動をサポートする
手すりは、介護負担軽減と安全確保のために不可欠な設備です。
設置場所としては、廊下の壁、階段の昇降時、トイレでの立ち座り、浴室での転倒防止、ベッドからの起き上がり補助など、人が動作を行う様々な場面が想定されます。
廊下の手すりは連続して設置することで、移動中の安心感を高めます。
トイレや浴室では、便器の横や浴槽の縁、洗い場の壁などに、身体状況に合わせて適切な高さや角度で設置することが重要です。
手すりの種類も多様で、握りやすさや強度、形状(L型、I型、跳ね上げ式など)を考慮し、使用する方の身体状況や設置場所の用途に合わせて最適なものを選定する必要があります。
スロープや段差解消で段差移動の負担を減らす
家の中の段差は、高齢者や車椅子利用者にとって大きな障壁となります。
玄関のアプローチ、室内への入り口、浴室やトイレの前など、わずかな段差であっても、つまずきの原因となったり、車椅子や歩行器での移動を困難にさせたりします。
これらの段差を解消するためには、スロープの設置が有効です。
スロープを設置する際は、勾配がきつくなりすぎないように注意が必要であり、緩やかな傾斜にすることで、本人の力でも無理なく上り下りできるようになります。
また、敷居を撤去したり、床材を統一したりすることも、段差解消に効果的です。
これにより、移動の際の負担が大幅に軽減され、より自由な移動が可能になります。
介護しやすい浴室・トイレ・寝室の工夫を取り入れる
水回りは、特に介護負担が大きくなりやすい場所であり、慎重な工夫が求められます。
浴室では、滑りにくい床材の使用、手すりの設置、洗い場の十分な広さの確保、浴槽のまたぎやすさや出入りのしやすさを考慮した形状・高さの選定などが重要です。
トイレは、車椅子での利用も想定し、十分な広さと手すりの設置、便座の高さ調整、介助スペースの確保などがポイントとなります。
寝室においては、ベッド周りのスペースを広く取り、手すりを設置して起き上がりを補助したり、夜間の移動を考慮して足元灯やコンセントの位置を工夫したりすることが、快適な睡眠と安全な生活に繋がります。

介護しやすい家を建てる際に失敗しないためには
専門家への相談と情報収集を徹底する
介護しやすい家づくりを成功させるためには、早い段階から専門家への相談と十分な情報収集を行うことが極めて重要です。
建築士や工務店は、法規や構造、断熱性といった専門知識を持ち、理想を実現するための技術的なアドバイスを提供してくれます。
また、ケアマネージャーや地域包括支援センターなどの専門職は、介護保険制度や福祉用具に関する最新の情報、そして実際の介護現場でのニーズに基づいた実践的なアドバイスを提供してくれます。
これらの専門家と密に連携を取りながら、家族の状況や将来のニーズに合った最適なプランを検討することが、後悔のない家づくりへの第一歩となります。
介護用設備やリフォームの費用相場を把握する
介護しやすい家を建てる、あるいはリフォームする際には、当然ながら費用が発生します。
手すりの設置、段差解消、スロープの設置、介護用トイレや浴室への改修など、それぞれの工事にかかる費用相場を事前に把握しておくことが大切です。
新築の場合とリフォームの場合では費用体系が異なりますし、使用する素材や設備のグレードによっても費用は大きく変動します。
また、介護保険制度や自治体の補助金制度などを活用できる場合もありますので、こうした制度についても事前に確認し、利用可能な支援策を検討することで、予算計画をより現実的なものにすることができます。
ライフスタイルの変化を見越した計画を立てる
家は、一度建てると長期間にわたって家族が生活する基盤となります。
そのため、現在の状況だけでなく、将来的なライフスタイルの変化、例えばご家族の健康状態の変化や要介護度の進行、あるいは同居する家族構成の変化なども見越した計画を立てることが賢明です。
将来的に必要となる可能性のある設備(例えば、車椅子での移動を想定した通路幅の確保や、将来的な増改築を見据えた間取りなど)をあらかじめ考慮しておくことで、後から大規模なリフォームを行う必要性を減らすことができます。
可変性のある設計を取り入れることで、変化するニーズに柔軟に対応できる、長く快適に住み続けられる住まいを実現することが可能になります。

まとめ
「介護しやすい家」を実現するためには、バリアフリー設計や効率的な回遊動線といった住まいの基本構造から、手すりやスロープ、そして水回りや寝室の細やかな工夫まで、多岐にわたる検討が必要です。
さらに、専門家との連携や将来を見据えた長期的な視点を持った計画が、後悔のない住まいづくりには不可欠となります。
今回ご紹介したポイントを参考に、ご家族皆様が安心して快適に暮らせる、そして介護負担の軽減にも繋がる理想の住まいを実現してください。
当社は、家族が安心して健康で快適に暮らせる家づくりやお客様に「家を建ててよかった」という生涯後悔しない家づくりを行っています。
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